アメリカに来てから、飛行機に乗る機会が増えました。国土が広いため、旅行でも移動でも国内線を使う場面が日本より多いです。航空会社を選ぶとき、最初は値段と時間だけで決めていましたが、アライアンスとマイルの仕組みを知ってからは、選択肢の見え方が少し変わりました。同じ路線・同じ値段でも「どちらの航空会社にするか」という判断に、理由が生まれるようになったという感じです。

アライアンスとは何か

世界の主要な航空会社は、3つのグループに分かれて提携しています。これをアライアンス(航空連合)と呼びます。

スターアライアンスは1997年に設立された最大のアライアンスで、ルフトハンザ・ユナイテッド航空・ANAなど25社が加盟しています。192か国をカバーし、3つの中で最も広いネットワークを持ちます。

ワンワールドはアメリカン航空・ブリティッシュエアウェイズ・JALなどが加盟するアライアンスです。プレミアムクラスのサービスに強いとされ、日本人にはJALとの関係で馴染み深い存在です。

スカイチームはデルタ航空・エールフランス・大韓航空などが加盟する3番目のアライアンスです。2000年に設立された3社の中では最も新しいグループです。

マイルの仕組み

マイレージプログラムは各航空会社が独自に運営していますが、アライアンス内の航空会社間ではマイルを共有できます。たとえばスターアライアンス加盟のユナイテッド航空のフライトに乗っても、同じスターアライアンスのANAのマイレージプログラムにマイルを積み立てることができます。

これが便利なのは、マイルを一つのプログラムに集中させられるからです。バラバラの航空会社に乗っても、同じアライアンス内であれば一つの口座にまとめて貯められる。貯まったマイルは特典航空券(無料や割引のフライト)に交換できるほか、アップグレードにも使えます。

ステータスとラウンジ

マイレージプログラムには搭乗実績に応じたステータスがあります。一定以上のマイルや搭乗回数を積み上げると上位のステータスが得られ、そのステータスはアライアンス内の他の航空会社でも認められます。

ステータスを持っていると受けられる主な特典は、ラウンジへのアクセスです。たとえばスターアライアンスのゴールドステータスを持っていれば、ユナイテッド航空のラウンジだけでなく、スターアライアンス加盟の他の航空会社のラウンジも使えます。ワンワールドも同様に、上位ステータス保有者はアメリカン航空のラウンジを含む加盟各社のラウンジに入れます。日本でANAやJALの上位会員になっていれば、アメリカでもそのステータスがそのまま活きて、提携する現地航空会社のラウンジが使える仕組みになっています。

他にも優先チェックイン・優先搭乗・受託荷物の無料追加などの特典があります。

ピッツバーグから乗れる3つのアライアンス

ピッツバーグ国際空港(PIT)はコンパクトな空港ですが、3つのアライアンス全ての主要な航空会社が就航しています。アメリカン航空(ワンワールド)、ユナイテッド航空(スターアライアンス)、デルタ航空(スカイチーム)がいずれも国内各地に就航しており、行き先や値段によって航空会社を選べる環境です。

ただしラウンジはアメリカン航空のAdmirals Clubが1つあるのみで、UnitedやDeltaのラウンジはPITにありません。ワンワールドの上位ステータスを持っていればAdmirals Clubが使えますが、スターアライアンスやスカイチームのステータスだけではアライアンス系ラウンジに入れない点は知っておく価値があります。なお独立系ラウンジとしてThe Club PITがあり、Priority Passで入れます。

アライアンス非加盟の航空会社という選択肢

アメリカにはアライアンスに加盟していない航空会社も多く、JetBlue・Southwest・Allegiantなどがその代表です。マイルが貯まらない・ラウンジが使えないというデメリットはありますが、サービス面では引けを取らない部分もあります。

JetBlueは全便で無料Wi-Fiと座席背面のモニターを提供しており、この2点を同時に提供しているアメリカの航空会社は他にありません。座席のピッチもかつては業界トップ水準でした。Southwestはかつて「受託手荷物2個無料」を最大の売りにしていましたが、2025年5月にこの方針を廃止しており、以前ほどの差別化要因ではなくなっています。とはいえ変更手数料なしの柔軟なポリシーは健在で、予定が変わりやすい旅行には向いています。

ピッツバーグ空港からもSouthwest・JetBlue・Allegiantなどアライアンス非加盟の航空会社が就航しており、行き先や値段によっては十分な選択肢になります。マイルやラウンジにこだわらなければ、アライアンス外の航空会社も積極的に比較する価値があります。

航空会社をどう選ぶか

アライアンスを意識して航空会社を選ぶ主なメリットはマイルの集中です。どのアライアンスの航空会社に乗ってもマイルが同じプログラムに貯まる。特定の上位ステータスを持っているなら、そのアライアンス内の航空会社を選ぶとラウンジなどの特典が使えます。

一方、ステータスや特典にこだわらなければ、値段・時間・機内サービスで選ぶのが最もシンプルです。アライアンス加盟かどうかに関係なく、JetBlueのWi-FiやSouthwestの柔軟な変更ポリシーが自分の旅行スタイルに合うこともあります。アライアンスの知識は「同じ条件ならどちらを選ぶか」という場面での判断材料の一つです。

参考