アメリカに来てゴミを出すとき、日本とずいぶん違うと感じました。燃えるゴミという概念がなく、リサイクルに何が入れられるかもはっきりしない。日本の感覚で対応するとうまくいかない場面がいくつかあります。

「燃えるゴミ」という分別がない

日本では「燃えるゴミ」「燃えないゴミ」「資源ゴミ」と分けるのが基本ですが、アメリカにはこの分類がありません。

アメリカのゴミ出しはシンプルに「ゴミ(Trash)」と「リサイクル(Recycling)」の2種類です。日本で燃えるゴミとして出していたものの多くはTrashに、空き缶・空きびん・紙類はRecyclingに入れます。

日本のように週2〜3回ゴミを出せる地域とは違い、ピッツバーグ市ではゴミの収集は週1回、リサイクルは隔週です。ゴミをためておくスペースと管理の意識が必要になります。

ただしアパートの場合は異なることがあります。建物に共用のゴミ置き場が設置されていて、曜日や時間に関係なく常時捨てられる物件も多いです。その場合の収集は建物が契約した業者が行うため、市の収集スケジュールとは別の仕組みになります。

リサイクルは全部同じビンに入れる

日本では紙・プラスチック・びん・缶を別々に出しますが、アメリカでは「シングルストリーム」と呼ばれる方式が主流で、これらを全部同じリサイクルビンに入れます。細かく分けなくていい分、どこまで入れていいのか判断しにくいという問題があります。

ピッツバーグで入れられるもの:紙類(新聞・雑誌・ダンボール)、プラスチック容器(ボトル・ジャグ・ジャー)、金属缶(アルミ・スチール)、ガラス容器(びん)。

プラスチックなら何でもいいわけではない

日本でプラスチックとして分別できるものでも、アメリカのリサイクルビンに入れてはいけないものが多くあります。

ビニール袋・レジ袋・ラップは入れてはいけません。スーパーの袋をリサイクルビンに入れると、施設の機械に絡まって処理が止まってしまうためです。ヨーグルトのカップ・コーヒーカップのフタ・発泡スチロールも対象外です。

「これもリサイクルできそう」という気持ちで何でも入れてしまうことをウィッシュサイクリング(Wishcycling)と呼び、かえってリサイクルの効率を下げてしまう問題として認識されています。

汚れた容器はそのまま入れてはいけない

食品が残った容器をそのままリサイクルビンに入れると、ビン・缶・紙類まとめてリサイクルできなくなることがあります。軽くすすいでから入れるのが基本です。ただし完璧に洗う必要はなく、食べ物が残っていない状態であれば問題ありません。

日本でも資源ゴミを洗って出すのは一般的ですが、アメリカではこの意識が薄い人も多く、汚染が問題になっています。ピッツバーグ市の2024年の報告では、実際にリサイクルされているのはゴミ全体の約17%にとどまっており、汚染による損失が一因とされています。

自治体によってルールが全然違う

日本の分別ルールは自治体によって多少異なりますが、基本的な枠組みは共通しています。アメリカはそれよりはるかに差があります。

ピッツバーグ市のルールがAllegheny郡の他の市町村に適用されるわけではなく、Mt. Lebanon・Bethel Park・Penn Hillsなどはそれぞれ独自のルールを持っています。引っ越した際は必ず新しい自治体のルールを確認する必要があります。

ピッツバーグ市の収集スケジュールはpgh.stに住所を入力すると確認できます。

粗大ゴミは日本より手軽

日本では粗大ゴミの処分に事前申込・シール購入・指定日出しと手間がかかりますが、ピッツバーグ市では週2点まで通常のゴミと一緒に出せます。家具・カーペットなどを追加費用なく出せるのは日本と比べてかなり手軽です。

ただし電池・塗料・農薬などの有害廃棄物は通常収集に出せません。Noble Environmentalが年数回実施する回収イベントや、Pennsylvania Resources Councilの回収イベントに持参する必要があります。

日本の感覚でアメリカのゴミ出しをすると、細かく分けすぎたり、逆にビニール袋をリサイクルビンに入れてしまったりしやすいです。基本は「ゴミかリサイクルか」の2択と、リサイクルに入れてはいけないものを覚えておくだけで、日本ほど細かく悩む必要はありません。ゴミの出し方は暮らしの中で意外と目につく文化の違いの一つです。

参考