ノータリー(公証)が必要になったとき、最初はどこに行けばいいのかわかりませんでした。調べてみるとUPS Storeで対応しているとわかり、近くの店舗に行ってみると、配送カウンターの奥に公証人がいた。郵便を送るときはUSPS、コピーを取るときはFedEx Office、そしてノータリーはUPS Store——気づいたら3社をそれぞれ違う目的で使い分けていました。日本では郵便局と宅配業者の役割分担が自然に身についていますが、アメリカの3社は配送以外のサービスでも個性が出ています。
3社の基本的な位置づけ
USPS(United States Postal Service)はアメリカの公的な郵便サービスで、日本の日本郵便にあたります。封書・はがきから小包まで扱い、全米どこへでも届けられます。料金は3社の中で最も安く、特に軽くて小さな荷物や封書の送付に向いています。日本から荷物がUSPSで届く場合、日本国内は日本郵便が運んでいます。
UPS(United Parcel Service)は民間の宅配会社で、日本のヤマト運輸や佐川急便に近い存在です。重い荷物や大型の荷物に強く、追跡サービスが詳細です。全米に4,700以上の「The UPS Store」という店舗を展開しており、配送だけでなく後述するさまざまなサービスを提供しています。ショッピングモールや街中に入っていることが多く、多くの店舗が週末も営業しています。
FedEx(Federal Express)もUPSと同様の民間配送会社ですが、特に速達・翌日配達や国際配送を得意としています。「FedEx Office」という店舗を展開しており、こちらも配送以外のサービスを扱っています。UPS Store同様、週末も営業している店舗が多いです。
配送での使い分け
コスト重視ならUSPSが最も安い選択肢です。特にフラットレートボックスというサービスが便利で、指定サイズの箱であれば重さに関わらず全米一律料金で送れます。封書や軽い小包はUSPSが圧倒的にコスパが良い。
重い荷物や大型の荷物はUPSが向いています。重量がある場合はUPSやFedExの方がUSPSより安くなることがあります。
速達や国際配送はFedExが強い。翌日配達や時間指定配送のオプションが充実しており、重要書類を急いで送る場面に向いています。
配送以外のサービスが面白い
3社の違いが特に出るのは、配送以外のサービスです。
USPSの郵便局は配送に特化しており、コピーや印刷のサービスはありません。切手の購入・私書箱の契約・転送サービスの申込みなどが主な用途です。フラットレート用の箱は郵便局の窓口で無料でもらえます。重い荷物を全米一律料金で送れる上に箱代もかからないので、知っていると便利なサービスです。
The UPS Storeでは、対面でのノータリー(公証)サービスを提供しています。遺言・契約書・宣誓書などの書類に公証人のスタンプを押してもらえます。書類の種類によっては対応できない場合もあるため、事前に店舗に電話で確認してから行くのが確実です。コピー・印刷・スキャン・シュレッダー・パスポート写真なども対応しています。梱包材(段ボール・封筒・緩衝材)も販売しており、梱包から発送まで一箇所で完結できます。
FedEx Officeでは、コピー・印刷・スキャンのサービスが充実しています。セルフサービスのコピー機が使いやすく、USBやクラウドから直接印刷することもできます。梱包材の販売も行っています。ノータリーは店舗によって対応が異なるため、事前確認が必要です。
USPSは営業時間が局によってバラバラ
日本の郵便局は全国でほぼ統一された営業時間ですが、USPSは立地や規模によって大きく異なります。平日のみで土曜は閉まっている局、土曜も午前中だけ開いている局、時間帯がまちまちな局と、事前に確認しないと閉まっていたということが起こりがちです。
その点、民間のUPS StoreやFedEx Officeはショッピングモールや街中に入っていることが多く、週末も営業している店舗が多いため、急な用事にも対応しやすいです。
日本との違い
日本では郵便局・コンビニ・宅配業者の役割がある程度分かれていますが、アメリカのUPS StoreやFedEx Officeは「配送+書類サービス+梱包材」を一箇所でまとめて提供する存在です。ノータリーが必要になったとき、コンビニに行くような感覚でUPS Storeに行けるのは、慣れると便利な仕組みです。
配送業者に見えて、実は書類手続きの窓口でもある。アメリカに来てからUSPS・UPS・FedExの看板を見る機会は増えましたが、それぞれの中身を知ってから見ると、少し違って見えてきます。
参考
- The UPS Store, “Store Services” — https://www.ups.com/us/en/the-ups-store/store-services
- FedEx Office, “Services” — https://www.office.fedex.com/default/services
- USPS, “Flat Rate Shipping” — https://www.usps.com/ship/priority-mail.htm